初めて、筆を握る

筆の糊が十分にとれたら、
糊のとけた水等を排水して筆を軽く絞ります。

中には、グイグイと絞るかたもいらっしゃるようですが、
毛を痛めてしまうのでやめましょう。
自分の髪の毛をシャンプーして脱水するようなイメージです。
化繊以外は動物の毛なので筆は生きてるといえます。

準備が整ったら次の段階は

「筆を握る」

にすすみます。
意外に多いのが「持ち方がわからない」という質問です。
これは写真がないとわかりづらいので後日写真を御覧ください。

筆の持ち方に関しては色々な方法論があります。

書道会に属している場合、
もしくは学校の授業で教えられた型がある場合は、
それを元にして構わないと思います。
それはあくまで一つの型ですので、間違いでも正解でもないと言えます。

筆を握ることが完全に初めてであれば、
まずは何も考えずに筆を握って下さい。
特に小さいお子さんの場合は、とりあえず握って筆で書くことに馴染むことが先決です。
最初に「ああしなさい」「こうしなさい」と決め付けてしまうと、
筆に対する姿勢が観念的になってしまい自在さが失われてしまいます。
まずは書いてみることです。

墨のついた筆の感覚。
実際に書かれた紙の上の何か。
その感覚を確かめ、
味わうことが始まりだと考えます。

大人の場合は、
これだといきなり飽きてしまうので辞書を片手に好きな字を書くのもいいように思います。
まずは筆と墨、そして紙との関係を楽しむのにとどめます。
気に入ったら表具してしまうのも手です。

まずは、思い思いに筆を握ってみましょう。

投稿者: 松里 鳳煌

Calligrapher,Novelist,DTP Worker,Type Face Designer. YATAIKI representative. HOKO-KAI representative. Vice president TAIEI-KAI association. GEIMON-KAI members.

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